遥か、もち巾着。

もしもって思ったら何かが変わるわけでもないし

薄暮のドラクロワ(院試日記 13日目)

スーパーへ買い出しに向かったら臨時休業だった。そういえば「5/21は休業します」と書いてあるのを1週間前に見た気がする。嗚呼阪急オアシス。この辺りのスーパーでは品ぞろえが群を抜いて豊富なため、これはかなり痛い。仕方なくもう1軒の近所のスーパーへ向かった。

夏も近づいている季節である。7時を回っても辺りは明るい。沈んだばかりの太陽が夜の底をまだ照らしているのだ。この時間の雲は下半分は赤く、中ほどは白く、上のほうは青く見える。多くの画家の夕暮れの絵画はなるほど、そのことをよく観察しているのである。ぼくがこういう雲を見たときに決まって想起するのはドラクロワの代表作《民衆を導く自由の女神》であった。この時赤白青の3色に暗く光る空は単なる現実に即した描写に留まらない。その色は掲げられたトリコロールを暗示している。

―この話を聞いたのは中学生の頃だった。この話にどれほど蓋然性があるのかはわからないが、ぼくが美術に、そして美術史に興味を持ったきっかけの1つであったことは確かである。

 

そんなことを考えていたら1,000円札1枚しか持ち合わせていなかったために買い物が全然できなかったことはどうでもよくなった。明日もう一度買い出しをしよう。

 

今日の記録

研究関係(独語含) 2h

独語(未来完了、再帰代名詞、再帰動詞) 1.5h

美術史(ドイツロマン主義、開拓期アメリカ絵画) 1h

計 4.5h