遥か、もち巾着。

もしもって思ったら何かが変わるわけでもないし

最近購入した本など

新学期に入り一月近くが経つがその実感はほぼ無いと言ってよい。今年の春は比較的時間があることもあって主にAmazon他で本なりなんなりをいつもよりポチポチしてしまったのでご紹介するとしよう。

 

書籍

バウハウス―その建築造形理念 (SD選書 156)/杉本俊多、鹿島出版会 (1979)

 いささか古い本ではあるが、日本語のバウハウスの専門書の中では基本のもの(多分)。図書館に入っていたし読んだこともあるが手元に置いておきたかったので購入。幅広くバウハウスの文献を調べ、再考している本。

 

・Das Bauhaus: Weimar, Dessau, Berlin 1919 - 1933/Hans M. Wingler, DuMont Buchverlag GmbH (1962/1975)

 ヴィングラーの同著はバウハウス研究の文献の基礎中の基礎で、持ってなきゃいけないというか読まなきゃいけないと思って購入。研究室にMIT Pressの英語版はあったのだけれども原文で見たいところも多いので独語版です。研究室で買ってもらおうとも思ったけれど家にあったほうがいいよね〜と思ったので。古本購入サイトを利用して東京の古書店から購入。とても丁寧に対応していただきました。状態も良好で大満足。東京に行った折には足を運ぼうかな。

 

・ラインズ 線の文化史/ティム・インゴルド (工藤晋 訳)、左右社 (2014)

 「線」という視点から全てを紐解くという斬新なアプローチによる人類学の本。ある演習の参考文献になっていたので購入。ただそういう義務感を抜きにして興味深い本なのでGW中にでもゆっくり読もうかな、と思う。

 

・ふたりの証拠 (ハヤカワepi文庫)/アゴタ・クリストフ (堀茂樹 訳)、早川書房 (2001)

 以前紹介した『悪童日記』の続編。淡々とした文章で静かな狂気を綴った物語に一気に引き込まれたので、続編があるとなれば買う以外になかった。前作から時は流れ、終戦後の話となる。まだ読んでいる途中です。読み終わったらまた感想でも書こうかな。

 

聖なる酔っぱらいの伝説 (白水Uブックス)/ヨーゼフ・ロート (池内紀 訳)、白水社 (1995)
  『ラデツキー行進曲』とか『果てしなき逃走』とか、ロート作品はまあまあ読んでいるつもりなのだけど、そういえば『聖なる酔っぱらいの伝説』は読んでなかったなあと思って購入。古本で驚くほど安かった。到着次第読んでみるつもり。

 

・ウィーン世紀末文学選 (岩波文庫)/池内紀 訳・編、岩波書店 (1989)

 タイトルに惹かれて書店で購入した本。シュニッツラーやホフマンスタールらの短編が収められている。手軽に世紀転換期ウィーンの独特な空気を味わえるという意味で素敵な本だし、彼らの長編を読む足掛かりにもなる。絵画ならクリムトやシーレにココシュカ、建築ならアドルフ・ロースにオットー・ヴァーグナー、音楽ならマーラーシェーンベルクと、束の間の特異で豊かな文化を生んだウィーン。その片鱗に触れられる。ふと思い出した時に1編くらいずつ読んでいます。


・国境のエミーリャ (1) (ゲッサン少年サンデーコミックス)/池田邦彦・津久田重吾、小学館 (2020)

 Twitterで見かけて気になっていた漫画。実はぼくは漫画を読む習慣がなく、買ったことさえなかったのでこれが初めて購入する漫画である。終戦後米ソに分割統治された世界線の日本という、多くの人が想像を巡らしたことのある架空の歴史を上手く描いている。作者が鉄道マニアなのでその辺りのこだわりも魅力。キリル文字や鎌と槌が掲げられた上野駅とか、共産圏ぽくなったEF58とかたまらない。まだ届いていないのでこれからのお楽しみである。

 

交響曲 第2番 ニ長調 Op.73 小型スコア/ヨハネス・ブラームス/ブライトコップ & ヘルテル社

 定期演奏会用のスコア。全音のポケットスコアは高校生の頃に買って持っているのだけど、持っているスコアでも版が違うものは買い直すようにしている。ブライトコプフのスコアは品の良い淡い青の表紙と綺麗な浄書で好感が持てる。これで我が家にはブライトコプフ版のブラームス交響曲のスコアが3冊並ぶこととなった。でも夏の定期演奏会は開催できないんだろうなあ…

 

その他

・水筆 6本セット 水彩パレット 付き (S.SELECT)

 お絵かきする際、いつもボールペンや鉛筆単色だったのでたまには色を付けたいな〜と思って見つけたもの。最初はぺんてるステッドラーから出ているものにしようと思ったのだけれども、コスパを考えてこちらにした。有名メーカーの水筆は1本300円くらいで決して高くはないが、このノーブランド品の6種類入りで1400円は魅力的。使い勝手も問題なし。愛用のステッドラーの水彩色鉛筆と一緒に使っています。水彩色鉛筆で色を塗ったところをちょっとなぞるだけで水彩画のような雰囲気が出るのでおすすめ。

 

トロンボーンマウスピース 6-1/2AL 細管 (Bruno Tilz)

 昨夏に衝動買いした東独製テナートロンボーン用のマウスピース。ドイツ管のマウスピースは所謂「ドイツシャンク」というやつで、工房によって規格は異なるようだが、太管と細管の間くらいの太さらしい。本当は楽器屋さんでしっくりくるものを選ぶのが正しいのだろうしそうしたいのだが、お金と時間の問題で通販で買いました。メイン楽器じゃないしいいか…と。ネットでTilzの細管マウスピースならドイツ管に使えるとの情報を見かけて購入。バストロ用のマウスピースもTilzなのも理由。6-1/2にしたのに特に意味はないです。結果、無事はまりました。いい音鳴りますね。

 

・オクラ+ミュート フレンチホルン/バス・トロンボーン兼用プラクティスミュート

 練習場が閉鎖されたので家で練習するために買った練習用ミュート。ホルンと兼用なんですね。というかN響主席ホルンの福川さんが監修してるのでホルンが主。まあバストロでもちゃんと使えました。若干プラスチック部分がベルに肉薄しますがそれは多分ぼくの楽器のベルが大きめなせいなので問題なし。程よい抵抗感と許容範囲内の音程で満足。ただこれに慣れるとミュートを外した際に感覚がだいぶ狂うのでたまにはミュート無しで吹くと良いかな、と思った。

 

・グラノール クリーナー 金属磨き 研磨剤入り 100ml (グラノール)

 ドイツ製の金属磨き。前までヴェノールという名前だったものと同じみたいです。評判が良いのでノーラッカーのドイツ管を磨くために購入。結果としては驚きました。ちょっと塗布して布で擦るだけで怖いくらい磨けます。100mlあればこの先しばらくは大丈夫かな。あと使用の際には換気しましょう。なかなかの刺激臭でちょっと気分が悪くなりました。あと何故か箱書きがドイツ語・英語・ギリシャ語の3つだった。

 

 とまあ、結構買い物をしていた。本は時間のある今のうちに読んでいくつもりだ。しかし通販を使うとこの大変な時期にどうしても運送業の方に迷惑をかけている気がしてあまり良い気持ちにはなれない。この先は購入を控えようかとも思った。