遥か、もち巾着。

もしもって思ったら何かが変わるわけでもないし

本など

最近購入した本など

新学期に入り一月近くが経つがその実感はほぼ無いと言ってよい。今年の春は比較的時間があることもあって主にAmazon他で本なりなんなりをいつもよりポチポチしてしまったのでご紹介するとしよう。 書籍 ・バウハウス―その建築造形理念 (SD選書 156)/杉本俊多…

『ザ・スクエア 思いやりの聖域』

北欧のある現代美術館に《ザ・スクエア》なる現代アートが展示される。それは四角く囲われた領域を設定し、その中では誰もが等しく扱われるという説明書きをもつ社会の格差や貧困への問題提起を孕んだ作品であった。 《ザ・スクエア》のキュレーションを担当…

『悪童日記』

アゴタ・クリストフの『悪童日記』を知ったのはある日の音楽学の講義だった。直接音楽に関係するわけではないのだが、『悪童日記』のモデルとなった地域というのは音楽の歴史上注目すべき場所だったのである。 さて、『悪童日記』である。主人公は双子の兄弟…

ヨーゼフ・ロートにとってのハプスブルク君主国

ヨーゼフ・ロートはオーストリア=ハンガリー二重帝国支配下のガリツィア地方(現在のウクライナ)に生まれた作家である。今回は彼の著作をもとに、そこで語られるオーストリア=ハンガリー二重帝国、即ちハプスブルク君主国像を考察し、彼のハプスブルク君主…

『ブラームスはお好き』

言わずと知れたフランソワーズ・サガンの名作である。パリを舞台に揺れ動く男女の恋模様が描かれている。 三十九歳のディスプレイ・デザイナー、ポール。彼女の恋人ロジェはポールを愛しているが気まぐれで浮気。そこへ二十四歳の美青年、シモンが現れる。彼…