遥か、もち巾着。

もしもって思ったら何かが変わるわけでもないし

2020-07-01から1ヶ月間の記事一覧

再起(院試日記73-83日目)

ここ1週間あまり、心がしんどかったのでほぼ勉強ができていません。いやほぼ言い訳になるといえばそうなのだが。 連休で講義がないのも災いして完全に昼夜は逆転し、部屋は少しずつ荒れ、そんな状態なのにほぼ4ヶ月ぶりに演奏会に出かける始末。正直もうこの…

チェコフィルの《我が祖国》で辿るチェコ(チェコスロヴァキア)史

アール・ヌーヴォーの旗手として名高いチェコ生まれの画家・デザイナー、アルフォンス・ムハ(ミュシャ)は《チェコ音楽の殿堂》という絵を残している。 アルフォンス・ムハ《チェコ音楽の殿堂》1929、 977×1229mm、油彩、個人蔵 ベドジフ・スメタナは中央に…

「本格派ピロシキ」(院試日記 72日目)

大阪に越してきた1年目の夏、朝に聞こえる蟬の声が信州のそれとは違うことに驚いた。長野県においては夏の朝に鳴く蟬はみんみん蟬だと相場が決まっていた。ところが関西ではジャアジャアという声が聞こえるのである。ああ、これが熊蟬の声なのか—そう思った…

肝心な時に限って眠くない(院試日記66-71日目)

ここ3ヶ月、スーパーと研究室にたまに行く以外の外出をほぼしていないため世間がどう動いているかこの目で見ていなかったのだが、いざ街に出てみると思いの外日常が回帰していることに驚きを隠せない。駅は平時と同様に人で溢れ、商店街もいつも通り営業して…

丼の中のボロネーゼ(院試日記 63-65日目)

生活が崩れ出すとまず水回りが汚くなるらしい。なるほど、と思った。気づくとトイレには黒ずんだ汚れがつき、風呂場の排水口には髪の毛がこびりつく。ここ最近続いた雨を理由にして洗濯物も溜めてしまっている。食器は溜まってはいないが、それは最近食事を…

お金で手に入る幸福(院試日記 57〜62日目)

人間「明日から頑張ろう」と思っていると10日くらい経っていることがしばしばである。10日というのは1ヶ月の3分の1に相当する。ちょっと前に7月に入ったばかりだと思っていたのに。 勉強時間が足りていないのは明白だが、質も明らかに良くない。鉛筆を動かし…

変容(院試日記 54,55,56日目)

大学図書館の前に1台のごみ収集車が停まっていた。その光景は特段不思議なものでは無いのだが、少し注意して見たところ思わず目を丸くしてしまった。 ごみ収集車に飲み込まれているのは本だったのだ。 そうか、廃棄図書はこうやって処分されていくのか—と思…

焦ったところで(院試日記 53日目)

「7月」という字面は「6月」のそれより夏を感じさせるものだ。6月30日と7月1日との間には大きな空白地帯があるのではないか、という気さえしてくる。しかし時間は一定に流れ、6月29日から30日になるのと同じ具合に当たり前に7月1日もやってくる。 7月初めの…

上半期が終わる(院試日記51,52日目)

朝、小雨だったので傘をさして散歩に出かけたら大雨になってしまった。ずぶ濡れである。いやはや梅雨はほぼ明けたとばかり思っていたのだが。そんなことより今年、つまり2020年が半分終わった。齢を重ねるごとに時間は短く感じるものだが、4月以降ほぼどこに…