遥か、もち巾着。

もしもって思ったら何かが変わるわけでもないし

無駄足(院試日記 98-102日目)

研究概要をあらかた書き上げ、レポートを終わらせてなんとか一息つけそうである。
さて去る日曜日にエンゲルスの『住宅問題』が必要となり、図書館に借りに行くことにした。大学図書館は休みな上に返却を滞納したせいで数日間貸し出し禁止のペナルティを食らっており、どこか他の図書館に行く必要があった。便利な時代になったもので、カーリルを使えば近隣の図書館の蔵書を一括で検索できる。すると、国立民族学博物館にあることがわかった。ぼくはモノレールの駅まで自転車を漕いだ。

国立民族学博物館、通称民博は大阪北部、吹田市万博記念公園内に立地する。博物館という名前ではあるが正式には大学共同利用機関であり、博物館を持つ研究所である。その所蔵品は世界各地から収集した資料である。個人的にその資料で注目すべき点として観光化する以前の民俗資料を大量に含む点、現在の事象も積極的に取り上げている点を挙げたい。トーテムポールとガムランの楽器群とアフリカの仮面とドイツの家具とアイヌの家と毛沢東肖像画とフィリピンの乗合バスが同じ屋根の下に展示されている空間はぶらぶら歩くだけでも圧倒されるしお腹いっぱいになる。
さて、なぜぼくは本を借りにきたのに展示を満喫しているのか。
図書館が休みだったからである。

まさか日曜日に図書館が休みだとは思わなかったのだ。HPは確認していたのだが休館日を見落としていた。いやはや、行き当たりばったりで行動するのはよくない。
弊学は民博のキャンパスメンバーズに加盟しているため無料で入館できる。ただ、モノレールはバカみたいに高額なのだ。最寄駅から万博記念公園駅まで350円。参考までに阪急なら神戸三宮まで行ける値段である。展示を見たので700円をドブに捨てた訳ではないのだが、本来の目的を果たせなかったのは辛いところ。とりあえず地元松本電鉄の超高額料金のことを考えて心を落ち着かせることにした。

エンゲルスについては結局翌日図書館でコピーを取った。しかし別の読みたかった本が借りられていた。早め早めに行動しないとなあ…とつくづく思う。

【記録(にもなっていない)】
大体1日3時間文献をまとめて2,3時間概要を書いている。そんな感じ。