遥か、もち巾着。

もしもって思ったら何かが変わるわけでもないし

そして小さな花々が知ったならば(院試日記Ⅱ 8日目)

北摂に、おそらく今年はじめての雪が舞った。仮にも信州人なので、(育った街は県内ではあまり雪の降らない地域とはいえども)べつに雪は大して珍しくはないのだが、それでも少し心が弾んでしまう。つくづく、僕は単純にできていると思う。

大雪で阪急やモノレールが止まったら帰宅困難者が出てしまう、という配慮からか、今日のゼミはオンラインでの実施になった。しかし、僕は家にいても勉強がちっともできないという致命的な欠陥を抱えているので、雪予報を知りながらも、眠たい目を擦りつつ、のこのこキャンパスにやってきたのだった。

昼過ぎ頃から軽く吹雪くような調子で雪が舞い始めたが、幸い積もるほどではなさそうだ。低気圧で重くなった頭を軽く小突きながら適当なドイツ語の理論書のコピーに鉛筆を走らせる。しかしまあ、ここ一年恒常的にドイツ語を読んでいたはずなのにちっとも意味の通る訳が完成しない。第一の理由は辞書を片手に読むのに慣れてしまったからだ。字引きに頼らずとも文を読み進める訓練をすべきだった。他方、修士論文のために読んだドイツ語は半分以上が新聞・雑誌や書簡だったため、硬めの文書と勝手が違う、というのもある。関係詞を駆使して数行を以て一文と成すような文書にさしかかるとどうも難儀してしまう。改めて基礎に立ち返って文法を確認していく必要がありそうだ。残り一週間と少し。実は軽く院試については絶望しており、布団の中で落ちたらどう身を振るかを毎晩考えている。

 

今日の記録

本番を想定してそれなりの量の独文和訳を3題、英文和訳を1題。実質4時間ほど。