遥か、もち巾着。

もしもって思ったら何かが変わるわけでもないし

ご報告(院試日記Ⅱ 後日譚)

大学院博士課程、合格しておりました。合格発表の日、僕自身は東京におり、さらに弊学弊研究科はホームページに合否を掲示してくれないため、怯えながら美術館や演奏会に行っておりました。晩に一緒に博士の試験を受けた方から合否の掲示の写真をいただき、番号を確認—という流れで、合格を知った次第です。

さて、高速バスで帰阪して早々に僕はキャンパスに赴き自身の目で合格を確かめたわけですが、それでもなお実感は湧かないというのが正直なところです。これは嬉しさの反面、この先どのように研究を進めるのか、留学はどうするのか、そのための語学と金銭の問題は……などなどの問題にいよいよ本格的に向き合わねばならないという焦りがあるからだと思います。教授からは「とりあえずさっさとドイツとか行って来なよ」とばかり言われるのですが、個人的には基礎的な語学力を養ってから行きたいとも思ってしまいます。しかしそうしているうちに修士課程は終わってしまったことも事実。こうした不安が残っているあたりが自分がまだまだ小物たる所以なのかもしれません。

この先は妥協や甘えが許されない道になります。博士課程というのは他人から見たら専門家として扱われるということ。大学院生が人前で「自分なんてまだまだ」みたいな謙遜をすることは、無学を晒すに等しい—これは修士課程で思い知ったことの一つです。そういう謙遜がまだまだ強かったので、修士課程のうちにはなかなか留学や発表などに漕ぎ着けることができなかったのも事実です。この先は色々躊躇する前に行動すべきなのでしょう。

アカデミアの道に進む以上、いい研究をしたい、そして一廉の者になりたい。この青臭い野心も、いつかは懐かしく思う日が来るのでしょうか。

色々と思いつくままに書きましたが、それでも自分のやりたいこと、自分の歩みたい人生への一歩だと思うとこの焦りや不安は決してマイナスの感情ではないとも思います。皆さまこれからも何卒宜しくお願いします。